« 8日の金曜日 | メイン | 週末発想はいつだろう? »
いつもありがとうございます。
AIDS:2007年度全世界の死者210万人。
わずか一年間の数字である。2008年は不明。
やはり2007年度の日本の感染率は10年前の2.7倍。
いまだにHIV感染者は増加中。
ずいぶん前。
たった一人の日本人HIV感染が確認されたときの
マスコミの騒ぎ具合を、みなさん、覚えていますか?
新型インフルの致死率は約0.4%
季節性のインフルエンザは約0.1%
大して違いはない。
幼児やお年寄り、妊産婦の方は気をつけなければいけないが。
病として本質的に問題なのはどっちか考えるまでもない。
人は学ぶ動物である。学ぶぞ!(笑)
------------------------------------------------------------------
IQブランド メルマガ『IQヂカラ』 2009年05月19日発行
ホームページ http://www.iqbrand.jp/
★「エガミ の 泥縄式ブランディング」 連載その15 ★
~ 物語のちから、種蒔き ~
------------------------------------------------------------------
【このメルマガは知人・名刺交換した方・お申込みの方等に送信中です。
配信停止ご希望の方はメール本文の最後のコーナーでお手続き下さい】
------------------------------------------------------------------
いきなり、種蒔きと言われても何の事だか分かりませんね。
前回でブランドの物語をつくり方を学びました。
種蒔きとは、その物語を世の中に発信していくことを意味します。
当然、物語をまるごと発信できる場合もあれば
その中のエッセンスだけを発信する場合もあります。
それは、ブランドづくりの局面で、ブランドの価値を
多面的に照らすスポットライトのような働きをします。
いちばん重要なのは、その物語そのもののに
人を引き付ける魅力があるかどうか。
そして、すべてに一貫性があるかどうか、です。
物語に強い引力があり、そして一貫性があるとき
物語はブランドづくりに物凄い・・ほんとうに物凄い力を発揮します。
その“物凄い力”を、このメールの中で実証してみましょう。
****
「奇跡のリンゴ」
という本をご存じでしょうか?
青森のリンゴ農家の木村秋則さんの、ほとんど肥料も使わない
りんごの無農薬栽培(ほとんど自然栽培)に
成功するまでの苦闘をつづったドキュメンタリーです。
知りませんでしたがリンゴは農薬とは切っても切れない栽培果実なのだそうです。
ほとんど、というより100%近く不可能だと思われています。いまでも。
なぜ? だと思いますか。
神様がリンゴの木をつくったころは農薬なんて無かったはず。
自然にたわわに実っていたからアダムとイブの話にも出てくるのでは。。。
と思っていたら、実は度重なる品種改良の結果、
栽培果実として進化してきたいまのリンゴは原種とは程遠く
人間の手で守ってやらないと実ることもできないようになってしまったらしい。
そのリンゴを何とか自然状態で実らせようと
無謀にもチャレンジを開始したのが、青森のリンゴ農家の木村秋則さんです。
その苦闘はほんとうに壮絶です。
ある時から一切の農薬散布をやめます。
そして、ありとあらゆる事を試します。しかし、リンゴの木は弱るばかり。
何年も何年も花さえ咲かせてくれず、どうやっても期待に応えてくれない。
弱って倒れて死んでしまう木も出てくる。
収入はほぼ皆無。一家は極貧のどん底。周囲からは村八分になり
竈の火を消してまう、どうしようもない人間の意味である「カマドケシ」
・・・と木村さんは呼ばれるようになる。
それでも、彼はなんとしてもその試みを止めません。
しかし、5年、6年。一向に光が見えない状態に彼は決意します。
自殺を決意します。
手頃な長さのロープを用意し、
深夜、自分のりんご畑の山の奥へと分け入ります。
そして、手頃な木を見つけ、ロープをかけようとしますが
なぜか失敗して、そのロープがあらぬ方向へ飛んでいってしまいます。
飛んでいったロープを取りに行った場所で、彼はある物に出会います。
(この部分は種明かしになるので本を買って読んでくさだい!)
彼はその瞬間、すべてを悟るのです。
自分が育てたリンゴの木が、なぜ実をならせてくれなかったのか。
ほとんどの葉が虫に食われ、花も咲かせず夏前に落葉するのか。
病害虫に、なぜあれほどまでにたかられるのか。
その理由に彼は一瞬で到達します。
自殺のことも忘れて、深夜の山奥で欣喜雀躍する木村さん。
そのまま自分のリンゴ畑まで駆け下り、夜の畑でひとり小躍り。
それを探しにきて見かけた奥様は、
ご主人がすっかり気が触れたと思ったそうです。
キャバレーの呼び込みの仕事をやめ、リンゴ一本に打ちこむことを決意します。
そして2年後、数百本あるリンゴの木の一本に
小さな小さなピンポン玉ほどのリンゴの実が1個だけなります。
彼が正しい方向に向かっていることを知らせる実でした。
ご家族は、その小さな小さなリンゴを
神棚に上げ、みんなで大事に大事に食べたそうです。
その数年後、彼のリンゴ畑からは小さいながらも
本当の自然状態で実ったリンゴが獲れるようになります。
いま木村さんのリンゴ畑は、夏になると胸まで草が生い茂り
藪こぎをしないと木にもたどり着けないほど。
そして、無数の虫とネズミ、カエル、兎までもが飛び跳ねる
自然の楽園と化しています。
彼のリンゴを使ったスープを出すフレンチのシェフが驚いています。
なぜなら木村さんのリンゴは腐らないから。
1年たっても2年たっても、ただただ萎んで小さくなっていくだけ。
香りもそのまま良いリンゴの香りが続くそうです。
取り立ての実は齧るとパリンと音がして。
強烈で爽やかな芳香が漂います。
重みがあってみっしりと詰まった実からは甘みと酸味が
お互いの主張を退けることなく味蕾を直撃します。
そのリンゴには、どんなリンゴにもある、
あの芯の部分がほとんどないそうです。
だから気づくと捨てるところがなく
種以外は食べてしまっている。
いま、彼のリンゴは注文が殺到しているため
抽選でしか手に入れることができません。
値段はふつうのリンゴと同じ1個数百円。
私は五千円出しても良いから食べたいと思いました。
抽選は年4~5回ほど。web上から申し込みます。
****
さて。
物語のブランドづくりの力を実証してみましょう。
と私は、このメルマガの冒頭で述べました。
この「木村さんのリンゴ」の【物語】が何を成し遂げたのか
私自身を検証してみましょう。
するといくつか気付くことがあります。
●ひとつ目は・・・
どうしても食べたくなったこと。
というか何としてでも、そのリンゴ、食べたい!!!!!!(笑)
ノドから真剣に手が出ます。
手に入れる方法をネットで調べまくりました。
ついでに彼の出演番組「プロフェッショナルの流儀」の
DVDまで買っちゃいました。
つまり、多大な欲求と購買行動を発生させています。
なおかつ、その購買欲求はまったく衰えません。
買ってもいないのに気持はリピーター。(笑)
●ふたつ目は・・・
このメルマガの木村さんの部分は
3週ほど前に一度だけ読んだ物語を
思い出しながら一切を書いていること。
娘に馬鹿にされるほど記憶力の悪い私が(笑)
ほとんど(まあ、間違っている部分もあるはずですが)
記憶だけで書いている。というか書けている。
普通は読んだ3日後には忘れています。私の場合。(笑)
この記憶への残り具合はスゴイ。
つまり、このリンゴの「ブランドとしての強度」は
私にとっては最強に近い。
ブランドと私は活発な関係を結んでいる、
と言っていいでしょう。
●三つ目は・・・
たった一度の接触(噂は聞いていましたが)で
そのリンゴは私の中では、ほぼ「世界一のりんご」
かつ「ほぼ世界唯一であろう自然栽培リンゴ」であり
これからの「農業の未来と可能性」を指し示す希望であり
そして、木村秋則さんという希代の農家の
「天才性を実証している証拠」であり
「泣き笑いの家族の苦闘話」になってしまった。
多面的な意味合いを発生させながら
もはや、私の中ではリンゴという単なる果実ではなく
別の象徴性を帯びだしている。(笑)
私の人生とも関わってきているリンゴ。
ブランドとして、ただごとではありません。
●四つ目は・・・
前号で書いた起承転結の「結」のお話。
この物語は、自然栽培のリンゴに成功で終わらずに
その先に農業の未来、人類の未来まで含んだ大きな視野を自然に提示しています。
「結」とは言いつつも「結論」ではなく、
この物語そのものが、木村さんの達成と未来を「結ぶ」吊り橋になっています。
****
この【物語】は、たった一度、
日曜日の午後、約2時間読書の間に
私の中に“木村さんのリンゴ”を完璧にブランディングしてみせてくれたのです。
いかがですか?
物語の威力、感じてもらえましたか?
で、今回、物語の種蒔きをどうやるかまでには至りませんでした。
それは次号で・・。
【一行後記】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★何を書くか、決めずに書くと、書けている不思議。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日時: 2009年05月19日 11:04
カテゴリー: 新着情報